Blogで行方不明少女を探してみるテスト – 献血チェーンメールならぬ情報収集チェーンブログ

行方不明の少女を探すために、母親がBlogを開設し情報提供を呼びかけている。
私は提供すべき情報は持ち合わせていないが、このエントリーにより情報提供呼びかけに参加する。
そしてこの、チェーンブログに簡単な考察を加える。

小学5年生11歳の娘が3/16から行方不明になっています。
平成17年3月16日水曜日、夕方、仙台駅前LOFT近くで友人と別れたあと、自宅に戻っていません。
このとき、家出をしたいと言っていたそうです。
警察や学校の先生なども気にして探してくれていますがまだ見つかりません。
立ち寄り先もなく、行方が大変心配です。

名前は羽田つぐみ。当て字で亜魅と書くこともあります。
身長150センチ弱、体重40kgくらい 色白でどちらかというと痩せ形、黒髪で短めなストレートヘアで多分お化粧をしています。
小学5年生にしては大人びて見えるかもしれません。
当日の服装は、ベージュのコート、グレイのチェックのミニスカート、焦げ茶のロングブーツ、ペンダントやイヤリングなどのアクセサリーを身につけていました。
額から左眉にかけて縦に子供の頃怪我をした傷跡が薄く残っています。
3/26追加
物怖じしない性格で、初対面の人にもはきはきした話し方をします。相手が大人の時は、テンションの高い声でちょっと無理をしているような丁寧語を使うことが多いです。
マンガやアニメ、カラオケが好きです。
携帯電話は持っていません。
当日の所持金は(お友達と別れた時には)2万円~3万円だったようなので、JRなどで首都圏に移動してしまった可能性もあります。

お心当たりの方は、最寄りの交番・派出所・下記連絡先までご連絡ください。どんな些細なことでもけっこうです。
どうかよろしくおねがいします。
仙台南警察署 生活安全課 xxx-xxx-xxxx
xxx@xxx.xxx

つぐみ、どこにいるの?:娘を捜していますより

[注]: 連絡を取る前に、つぐみ、どこにいるの?で最新情報を確認すること。

この情報提供を呼びかけるBlog つぐみ、どこにいるの?のトラックバック数がすごい。2005-03-28T22:46現在での数字は

となっている。これは4000を超えるBlogに人探しポスターが張られているに等しい。この状況は2000-05に流行した献血チェーンメールを思い起こさせる。

献血チェーンメールとこの情報収集チェーンブログの違いは、オーディエンスが簡単に1次情報(公的な最新情報)のBlogを参照できることだろう。このことにより

  • 伝言ゲームが始まらない。派生バージョンが出来にくいのでデマが広がりにくい。
  • どれだけ情報収集チェーンブログが広まろうとも、一区切りがついた時点で沈静化する。

これはBlog活用の実験だ。どうだろう、あなたもこのチェーンブログによる実験に参加してみてはいかがかな?

関連リンク

#2005-03-29: つぐみちゃんが戻ってきたそうです。つぐみ、どこにいるの?:つぐみが帰ってきました

#2005-03-29: FPNに投稿しました。FPN- 献血チェーンメールならぬ情報収集チェーンブログ

歯止めの利かない人権擁護保護法案には反対します

ブロガーとしては厄介な法案が可決しそうです。言論の自由が侵されそうです。

人権擁護法案というこの法案が通れば、新たな権利団体が、裁判所の令状発行無しに出頭を求めたり、 証拠品の提示を求めたり、 立ち入り検査を行うことが出来るようになります。
このままではアニメや映画などの表現が萎縮し、当たり障りの無い作品しか生まれなくなります。また再びちびくろさんぼ絶版のようなことが起こります。
法案可決は早くて3/15です。

人権擁護 (言論弾圧)法案反対!:人権擁護法案について(デスノ風)

この法案は差別などの人権侵害を禁止するものですが「差別」を厳密に定義しておらず、また差別の「助長、誘発」 をも禁止しています。
これらの「人権侵害」があると疑われた場合、法務省の外局に置かれる「人権委員会」が調査を始めます。 人権委員会は関係者に出頭を求めたり、証拠品の提出を求めたり、立ち入り検査を行ったりする事ができます。
これらは令状請求の必要がなく、人権委員会の独断で行う事ができますが、協力する事を拒否した場合には処罰されます。
そして人権委員会に人権侵害と認定されると、当該行為をやめるよう「勧告」され、従わない場合には氏名等の個人情報を含む勧告内容が 「公表」されてしまうのです。
このような法案は、言論を萎縮させる危険性が極めて大きいと言わざるを得ません。また、「差別からの解放」を声高に叫ぶ一部の人達が 「調停又は仲裁の申請」を乱発し、そのせいで人々が「被差別者」全体に反感を持ち、かえって問題が悪化する事も考えられます。 言論の自由を守り差別問題の悪化を阻止するために、人権擁護法案反対にご協力をお願い致します。

アンチサイトからしか情報を得ていないので、私の意見は偏っています。そのような状態ですが、あえてポイントをまとめると、

  • 全国で2万人を上限とする人権擁護委員が活動(監視)する。
  • 人権委員会が人権侵害か否かを判断する。
  • 人権委員会構成員の採用基準がハッキリしていない。外国人でもなれる。
  • (警察とは違い)令状請求も無しに、調査が出来る。
  • 客観的な批判だろうとも、人権侵害として封殺される恐れがある。
  • 「差別的言動禁止規定」により、個人Blogもターゲットになりうる。
  • 差別利権団体の新しい道具となる。

私もブログでは、人の批判を書くこともあります。今のところ差別利権団体に対する内容は無いので問題ないのですが、将来的には判りません。

私は、歯止めの利かないこの法案には反対します。

参考:

#2005-03-14: FPNに投稿した

非効率な善意 – 臓器移植の支援とユニセフの支援を比べて

1ヶ月前に、あみちゃんの臓器移植を支援のために「あみちゃんを救う会」に寄付をした(*1)。衝動買いに近い感覚だったのを覚えている。その時から考えていたことは、1つの命に多くの寄付を必要とする非効率さだ。この着想を持ったのは、私がユニセフの支援者であることが影響している。
なおここで取り扱う効率とは、赤の他人として寄付をする立場からのものだ。
人によっては強い不快感を持つ考え方だと思うが、私なりに命の尊さを考えた現時点での1つの答えだ。

子供の臓器移植は高コスト構造となっている。
子供の臓器移植では、臓器のサイズの関係でドナーも子供で無ければならない。また現在の日本では、15歳未満では遺言が出来ないという理由で子供の脳死患者は臓器を提供できない。脳死患者以外からの提供が無いわけではないのだろうが、量は限られる。これらサイズと遺言の問題があるため、海外での臓器移植手術に望むことになる。
あみちゃんの場合では渡航費用だけでも1700万円もかかり、その他もろもろ合わせて1億2000万円となっている。簡単にGoogleで調べてみたが、海外での臓器移植は安くても数千万円を必要とする。移植手術の資金が家庭で準備できない場合、寄付で調達することになる。

それに対して、開発途上国で子供が亡くなっている原因は低コストで解決できる。
ここに、ユニセフが送ってきたダイレクトメールにあった1文を紹介する。

開発途上国では、生まれてから1歳までに亡くなってしまう赤ちゃんは年間約700万人、5歳の誕生日を迎えられずに命を失ってしまう子供は年間1100万人にものぼります。
しかしそのほとんどは、ごく簡単な方法で、しかも低コストで、防ぐことが出来る病気です。

続けてそのダイレクトメールを元に、主な寄付金の使い道とともに、(あみちゃんが必要としている)1億2000万円でどれだけのことが出来るかを示す。

  • かぜをこじらせて、あるいははしかなどの感染症から肺炎になり死亡する乳幼児は年間250万人。それを防ぐための肺炎に効く抗生物質は、1人5日分で約30円。
    1億2000万円あれば、400万人の子供に5日間の抗生物質を投与できる。
  •  下痢になり脱水症で死亡する子どもは年間160万人。ORS(経口補水塩)を安全な飲料水に混ぜて飲ませるだけで命を救うことが出来る。ORSは1袋1回分約7円
    1億2000万円あれば、1700万袋を提供できる。
  • 感染症のうち、はしかだけでも死亡する子どもの数は年間55万人。はしかを含め8種類(はしか、結核、百日ぜき、ジフテリア、破傷風、ポリオ、横熱、B型肝炎)の予防接種ワクチンのコストは1人分約60円。
    1億2000万円あれば、200万人の子どもたちに予防接種ワクチンを提供できる。
  • 栄養不足により衰弱した子どもはかぜや下痢といったありふれた病気で死亡する。衰弱した子どもの体力を回復させる栄養補助食は、1食約15円。
    1億2000万円あれば、800万食分の栄養補助食を提供できる。
  • 出産前後のケアを改善することで、多くの赤ちゃんの命を守ることが出来る。1回の出産に必要な清潔で安全な器具・消毒液・医薬品など一式は約1580円。
    1億2000万円あれば、7万6千回分の清潔で安全な出産をサポートできる。

寄付をする側から見れば、あみちゃんも開発途上国の子供たちも赤の他人であることには変わりない。とは言っても日本人である私からすれば、アフリカ(*2)で飢餓や感染症で死にかけている子供の命よりも日本人のあみちゃんの命の方が尊い。私だけではなく、私と同様に支援者の方々も同じように考えるだろう。これはちょっとしたナショナリズムだ。
あみちゃん1人とアフリカ人1人を比べたときには問題が無い。では、

  • あみちゃん1人と抗生物質400万人分では?
  • あみちゃん1人と予防接種ワクチン200万人分では?

こういった風に比較してみると、あみちゃん1人の為に寄付をするよりもユニセフに寄付をしたほうが効率的だと思えてくる。実際のところ、ワクチンを200万人に与えて何人の命が救えるかわからないが(千人とか万人の単位かな?)。命1つ救うコストが違いすぎることは判る。
もちろんアフリカ人が何人死のうが気にも留めない方もいるだろうし。どの命を救いたいと考えるかは人それぞれだ。

最後に
私があみちゃんを支援したことを後悔しているように思われるかもしれないが、そんなことは無い。逆に、このテーマを与えてくれたあみちゃんに感謝している。しかしこれから先、私はもう臓器移植支援の為にまとまったお金を寄付することは無いだろう。小額の寄付はするだろうが。

*1
Orokot Note:心臓移植を支援してみるテスト

*2
ここでアフリカを例に挙げた理由は、ユニセフのターゲットがアフリカに集中しているためだ。具体的な名前を挙げたほうがイメージもしやすい。

#2005-03-14:
FPNに本エントリーを投稿したところ、コメントがつきました。こっちには付いてないけど。
FPN-非効率な善意 – 臓器移植の支援とユニセフの支援を比べて

スクエアエニックスのディズニー化?

昨年末にスクエアエニックスが、非公式ガイドブックの出版禁止を求める仮処分を申請した。理由は商標権の侵害と、
公式ガイドブックとの混同。
報道を見る限りでは、商標権の侵害も公式ガイドブックとの混同も起きないと考える。根拠としては以下の2つを参照のこと。

この問題を知って思い出したのが、キャラクターで稼いでいるディズニーの手法。こんな状態ではフェアユースだろうとも萎縮してしまう。
想定できるのは以下のような状況だ。

ミッキー:このインタビューだよ。ディズニー社が著作権を所有するキャラクター、ミッキーマウスの無断使用だ。

Q: これはパロディだよ、ミッキー。フェアユースの原則で認められてるんだ。

ミッキー:エア・パイレーツ・ファニーズと同じようにな。やつらはそれでも作者を法廷に引きずり出した。
しかもそれから事態は悪化する一方だ。最近じゃデジタル技術のおかげでものを作ったり配ったりするのがえらく簡単になってきてるから、
デカいエンタテインメント企業は泡を食って削除・中止要求の手紙を送りまくってる。明らかにフェアユースにあたる場合でも関係ない――
裁判にかかる費用だけでも震え上がらせるには十分だからな。

Q: えー、皆さん。じつは彼はミッキーマウスじゃありません。名前は確か――ええとブルースだったと思います。

ミッキー:やつらは脅迫してくることもあれば、そのまま見逃すこともある。やつらがどう出るかは知りようがない。
だがそんなことでひるむな!市民的不服従ってやつには勇気が要るんだ。

 

ミッキーマウス 独占インタビュー 囚われの齧歯類、
著作権延長裁判を語る。
 より

訴訟リスクを振りかざすのはかまわない。見せしめとして、相手を社会的に封じても構わない。ただし、
こじつけの理由で訴えるのは止めて欲しい。これは公共サービスの乱用だ。
昔スクエア・エニックスにお世話になった私としても悲しく思う。

私の考えが間違っていることを願いつつ。

この問題に興味のある方はこのエントリーがお勧め。
log.ittousai.org:
<free culture>日本語版

#2005-01-16:
FPNに投稿

#2005-01-23:
FPNにした同じエントリーにリンクを張られていたので、こちらからトラックバックした。リンクを張ってきたのは、クリエイティブコモンズ・
クリエイティブコンテンツを扱うWeblog iSession Creative
専門Welogだけあって、要点をついている。「ドラクエ」
の攻略本販売差し止め問題 :: Creative Gyroscope

宇宙人や幽霊をビジネスとしている人達は、その存在を信じているのか?

宇宙人や幽霊をビジネスにしている人達は、その存在を信じているのだろうか?専門家として取り組んでいる人達の本心はどうなのだろう。
例えば

  • お坊さん: 亡くなった人を”供養”と称して”お経”を唱える。
  • UFO研究家(と言ってよいのか): たま出版の人(テレビタックルに出てくる)や矢追純一氏など。彼らがネタとしてやっているのであれば、つじつまが合うのだが。

お坊さんに「幽霊の存在を信じますか?」「死後の世界を信じますか?」「(お経など)本気で効果があると思ってるんですか?」といった質問をしてみたいが、それはパンドラの箱を開けるようなものなのだろうか?

近々、祖父がお坊さんにお世話になりそうなので、ふとこんなことを考えてみました。

#2005-02-06:
仏教各宗派に「霊はいるのか?」とアンケートをとった方がいるらしい。

仏教各宗派に「霊はあるか」のアンケートを行った結果は興味深い。結果は割れた。大半の宗派は霊の存在を完全否定し、祟りや霊障もないとしている。霊がないから本当は墓参り、お盆など必要ないのである。だが、布教の方便として霊を認める団体がかなりある。難解な仏教哲学は一般人に説いてもわかりにくいから、霊を方便として教義を説明することはかまわないというスタンスである。
Passion For The Future: 霊はあるか―科学の視点から

やっぱりお坊さんも幽霊を信じていなかったのね。

スマトラ沖地震津波の被災国にとって、外国人犠牲者が出たのは不幸中の幸いかもしれない

スマトラ沖地震津波で外国人の犠牲者が出たことは、被災国にとってみれば不幸中の幸いかもしれない。
何しろ犠牲者が出た国ではメディアで大きく取り上げられるだろうし、それに伴い援助や寄付も多くなる。私も1万円寄付してしまった。

仮に外国人の犠牲者が出ていなかったとすれば、これほどの注目を浴びただろうか?自国民に犠牲者が出るか出ないかで訴求力はずいぶん違う。

例えばアフリカで起きていたらどうなっていただろうか?観光客も殆どいなく外国人犠牲者は出ない。犠牲者・
被災者が現地アフリカ人だけだったらメディアでも殆ど取り上げないだろうし注目も集まらない。
アフリカだと15万人犠牲者が出ても、すぐに増えるようなイメージがある(不謹慎なイメージですが)。エイズや紛争で犠牲者が多く出ても、
ポケットマネーから寄付をしようという気にはなれなかったし。今回の津波で東アフリカも被災したけれども、あまり気にならなかった。
「ふーん、何百人か死んだんだ。」って感じだった。

我ながら残酷な内容を書いていると思うが、同意する人は多いのではないかな?

関連リンク

#日本ユニセフからメールが来て、衝動買い的に寄付しました。

#2005-01-07: 関連トラックバックセンター追記

#2005-01-08: 
GREE繋がりである松本氏が関連するエントリーを書いていたので、トラックバックしてみる。

#2005-01-16:
FPNに投稿した。