複利効果は?販売会社の取り分は?

またまた資産倍増プロジェクトについて、カブドットコム証券の臼田さんに質問しました。

資産倍増プロジェクトでのことを臼田さんが来週答えてくださるそうなので、もう二つ投稿します。

一つ目。資産倍増プロジェクトの3本目の専用ファンドは毎月分配型です。資産形成において、複利効果を放棄している毎月分配型ファンドを持つ位置づけが解りません。説明をお願いいたします。

二つ目。低コストのファンドを謳いながらも販売会社の報酬が大きいです。資産倍増プロジェクト専用ファンドの一つ新興国中小型株ファンドは、信託報酬1.995%のうち0.9765%が販売会社の報酬になります。この金額はカブドットコム証券で販売している他のファンド(注1)と比較して5.3倍もの高価格です。そもそもウェブサイトによると専用ファンドは「低コストで積み立てに向いている」( http://net-toushin.jp/articles/-/35 )とのことです。果たして、既存のファンドの5.3倍も販売会社が報酬を得るファンドは低コストですか?説明をお願いいたします。

注1: カブドットコム証券で販売している投資信託の一つ “eMAXIS 国内債券インデックス” では、信託報酬のうち販売会社の報酬は0.18375%。

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ネット専業の金融機関は対面の金融機関と比べて不祥事が少ない

前回に引き続き、資産倍増プロジェクトへの意見第二段です。

来週臼田さんが取り上げてくださるそうなので続けて投稿します。( http://twitter.com/luther8703/status/88086800094076928 )

ネット専業の金融機関は対面の金融機関と比べて不祥事が少ないのです。これを多くの方に知ってほしいですね。

対面の金融機関は実店舗の営業担当者や支店長などを抱えており、彼らは不祥事の元凶です。顧客に同意の無い取引や回転売買、そして顧客資金の着服はもちろんのこと、エスカレートすると顧客を殺害します。対してネット専業の金融機関において同様の不祥事も確かに起きてはいますが数としては少ないのです。近年ではソニー銀行のパスワード再発行に関わる担当者が顧客資金を着服したぐらいです。ネット証券はそもそも取引がコンピュータ上で完結するので取引や顧客資金を操作することが難しいのです。

その他の種の不祥事としてカブドットコム証券でもインサイダー取引を起こしていますが、顧客に直接迷惑をかけた訳ではありません。

変ってネット専業の金融機関で報道されがちなシステムトラブルは、ネット専業の金融機関に限らず起きています。最近ではみずほ銀行がおこしました(しかも大規模に)。逆にインターネット取引による投信の取引でシステムトラブルが起きた事例は私は知りません。投信の取引は株式などシステムの負荷が大きい取引に比べて技術的に容易なのでしょう。

またネット専業というとなぜか個人情報の漏洩を根拠もなく心配する方がいるようです。情報漏えいといえば対面の金融機関でこそ起きていることであり三菱UFJ証券の内部犯行が典型でしょう。対してネット専業の金融機関で情報漏洩があったという事例は私は知りません。ネット専業は構造的に人員が少ないので、その分でも漏洩はしにくいでしょう。仮にありがちだとすれば顧客側の不注意によるものです。逆説的に考えて対面でしか取引できないような情報弱者にとっては、インターネットそのものが危険であり心配するのはしかたがないのです。「パスワードを紙に書いてはいけない」などと信じていような情報弱者にセキュリティーを教えるのは資産倍増プロジェクトには負担が大きすぎます。

と、ここまでつらつらと書いてきました。実際には不祥事の少なさを声高にアピールするのは品がないので難しいですね。でも多くの方に知ってほしいですね。

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投信業界の改善よりも海外ETFの取引環境を充実させて

投信ブロガーから非難殺到の資産倍増プロジェクトです。こんどはカブドットコム臼田氏の嘆きともいえるメッセージがあり、内容は日本の投信業界の現状について。それならば無理に投信業界を変えるよりは、日本の投信業界を見限って海外ETFの取引環境を充実してほしいのです。

という訳で、

資産倍増プロジェクトでの臼田さんの苦悩を拝読しました。( http://net-toushin.jp/articles/-/43 ) もう投信業界に見切りをつけてもよろしいのではないでしょうか?

そもそもインターネットは能動的に行動する人にしか向きません。対面販売でテーマ型投信を購入するような受動的な情報弱者には無縁です。またコストの安い投信が衰退したとしても、今では海外ETFが購入できるので特に問題にはなりません。

私の意見としては、ネット証券の方から日本の投信業界に見切りをつけるというものです。運用会社に低コストの投信を求めるよりも、自ら血を流して海外ETFの取引手数料を下げてください。ネット証券が共闘するのではなく取引手数料を巡ってあからさまな低価格競争をしてください。しかしそれだと投信と違い信託報酬からのキックバックは無くなりますが、代わりに口座残高に比例して口座維持手数料を徴収すればよいでしょう。

追伸。「アドバイスをください」とありますが連絡方法がありません。

というコメントを『こちカブお悩み相談室』に投稿しました。

5月は円高になりやすい

今年もゴールデンウィークがやってきた。5月は一番円高になりやすい月である。以下の表はUSD/JPYの月足始値に対する月足安値の下落を10年間集計したもの。

平均 標準偏差
05月 -3.13% 1.96%
10月 -3.05% 4.22%
08月 -3.04% 1.69%
11月 -2.97% 2.33%
03月 -2.92% 2.56%
09月 -2.72% 1.84%
12月 -2.55% 2.54%
01月 -2.47% 1.93%
07月 -2.45% 1.41%
04月 -2.05% 1.63%
06月 -1.87% 1.28%
02月 -1.68% 0.81%

 

以下の表は各年5月の分だけ抜き出した下落率。

年月 下落率
2001年05月 -4.08%
2002年05月 -4.44%
2003年05月 -3.21%
2004年05月 -1.88%
2005年05月 -0.84%
2006年05月 -4.15%
2007年05月 -0.33%
2008年05月 -1.26%
2009年05月 -4.85%
2010年05月 -6.28%

せっかくの株安なので、久しぶりに現物株のロングポジションを持った。

せっかくの株安なので、久しぶりに現物株のロングポジションを持った。

地震や原子力とは関係ない割安株ということで、

の二つ。ディフェーンスディフェーンス。

今回の原油高騰で学んだのは、WTIとブレントは動きが違うということ。

今回の原油高騰で学んだのは、WTIとブレントは動きが違うということ。WTIばかり見ていたらロングするタイミングを逃してしまった。新村直弘氏によるとWTIよりもブレントの方が国際情勢を反映しているとのこと。

マーケット・リスク・アドバイザリー代表 新村直弘氏:ニュースモーニングサテライト:テレビ東京

こんなに上がってしまって今更シグナルはでないだろうし、こうなったらささやかにWTIとブレントのアービトラージを狙いますよ。

オーストラリア経済はアメリカ経済よりも勢いが強そうだ!

オーストラリアがアメリカよりも株価指数に勢いがあるので、SP500でヘッジを掛けつつASXのロングを仕掛けようと思う。

インフレのせいなのかどうなのか、オーストラリアの株価指数ASXのチャートがSP500よりも勢いが感じられる。という訳で、二つの株価指数を比較してみた。

ASXは豪ドル建ての指数でSP500は米ドル建てで通貨が違うので、基軸通貨である米ドルに統一する必要がある。そのために便宜的にASXの代替としてドル建てETFの iShares MSCI Australia Index Fund (EWA) の価格を使った。

ドル建ての株価指数どうしでEWAをSP500で割ったチャートが以下。チャートが上向きだとオーストラリアが強くて、下向きだとアメリカが強いことを意味する。とりあえずトレンドラインを引いたら三角持ち合いで上にブレイクしたので、SP500でヘッジを掛けつつASXのロングを仕掛けようと思う。


[ StockCharts.com より ]

参考までにAUD/USDはこちら。
AUDUSD=X Basic Chart | AUD/USD Stock – Yahoo! Finance

WTI原油とブレント原油の価格に差が広がり続けている

WTI原油とブレント原油の価格に差が広がり続けている。なかなかアービトラージの機会がこないな。その方が後で楽しいけどね。

下図はWTI原油とブレント原油の価格。ならびにWTI原油に対するブレント原油の価格差。