自殺未遂者には説得よりも手錠を,強制力をもったケアを

自殺未遂の女性を救うために説得を試みた警察官が結果として女性を助けるために犠牲になった.

2007年2月6日午後7時30分頃、ときわ台駅付近の踏切で、警視庁板橋警察署常盤台交番に勤務していた宮本邦彦巡査部長(警部に2 階級特進)(52)が自殺しようとした無職の女性(39)を助けようとして電車に轢かれ、頭を強く打ち病院に運ばれたが意識不明の重体、約1週間後の2月 13日に搬送先の病院で死亡した。一方、自殺しようとした女性は腰の骨を折るなどの重傷だった。女性は精神科に通院し、事故直前には「死んでもいい」と叫んでいたという。また、宮本が入院中、地元の小学生などが宮本の回復を願って、交番に千羽鶴を送るなど、報道でも話題になった。

東武東上本線 – Wikipedia

報道によってうっかり美談とし受け止めて思考停止してしまいそうだったが,少し考えてみた.説得などしないで拘束すればよかったのでは?自殺・自殺未遂って犯罪なのか?自殺を強引な方法をもって止めてもいいのか?そもそも自殺防止は警察の仕事なのか?という訳で聞いてみた.

自殺を犯罪とみなせれば警察もより貢献できるのではないのだろうか?

犯罪として取り扱えるようになれば,未遂者を保護した後に手錠で拘束したり舌を噛まないように猿轡をしたり,多少の強引な方法が取りやすくなる(*1)(自殺完遂者には手を出せないけれど).交番で保護して説得している最中に逃げ出されるようなことは無いし,自殺を試みられることも無い(というか舌を噛むことすら出来ない).個人のスキルに依存しそうな「説得」よりか簡単にその場をやり過ごせる.その後に専門家が対応すればよいだけだ.

未遂直後の対応だけではなく,未遂者を警察力を持ってリストアップしてもいい.未遂者さえ特定で出来れば他の機関と連携して未遂者にケア(対策ともいう)をすればよい.何しろ犯罪扱いだから自殺対策を強制出来る.強制力を働かせてカウンセリングを受けてもらったり,抗鬱剤を服用(*2)してもらったりできるのだからとても効率的である.自殺対策基本法第七条「自殺対策の実施に当たっては、自殺者及び自殺未遂者並びにそれらの者の親族等の名誉及び生活の平穏に十分配慮し、いやしくもこれらを不当に侵害することのないようにしなければならない。」に抵触するかもしれないが,殺者3万人未遂者30万人以上(*3)ということを考えるとテキパキとやらないと次から次へと死んで逝きますからね.

*1 今のままでも保護拘束とか精神不安定の人を保護するだとかの理由で拘束は出来るらしい.

*2 これは賛否あるだろうな.「国家権力で人格改造」とかって非難されそうだ.

*3 犯罪件数が300万件以上ということを考えても,年間30万人以上の未遂者をリストアップするのは結構な負担になりそうだ.未遂者への完遂防止にどれだけの負担をしてもいいのだろうか?

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