教育機関が職業差別をしている

大阪経済大学はホモビデオに出演した学生2人に厳重注意の処分をした。

 大麻事件で揺れる大経大ラグビー部に、新たな騒動が発覚した。部員らが同性愛者の性を描写したアダルトビデオに出演していたという、衝撃の事実が判明した。

 大学側によると、今月3日に同大学に通う学生の保護者から、匿名の電話や電子メールで情報がもたらされた。すぐに当該部員2人に事情を聞いたところ、複数回の撮影に応じたことを認めた。大学側は出演したビデオを入手し、実際の映像で部員に間違いないことを確認した。ビデオのパッケージには、OB2人と分かる裸体写真が使われていたという。

 撮影が行われたのは2007年。OB2人は当時、現役部員だった。強要はなかったとされるが、先輩2人に出演を依頼された部員は、出演料欲しさに応じてしまったようだ。

 大学側は現役部員2人に対する処分は厳重注意にとどめたが、大麻事件と合わせて同部の無期限活動停止を決定。今年度の強化クラブ予算240万円のうち、未使用分の全額を返還するよう求めた。小川雅弘経済学部長は「刑法に触れなくても、(ビデオ出演は)学生の本分に反する行為」と、処分に至った理由を説明した。

[ラグビー]大経大部員とOBが今度はゲイAV出演…大麻事件と合わせ無期限活動停止:社会:芸能・社会:スポーツ報知大阪版より引用。

金欲しさに働くとは、まさに典型的な勤労学生である。それに対して自由な経済活動を妨げるとは、なんともおかしな経済学部長様である。この大学は一体どのような経済学を教えているのか?

それどころか「学生の本分に反する行為」などと、さも職業に貴賎があるかのような物言いをしている。ならば学生の本分に沿う職業とは何なのであろうか?職業の貴賎を定めずに沿う反するの判断ができるのであろうか?教育機関が組織的に職業差別を行うと前代未聞である。(ちなみにホモビデオへの出演料が仮に高額なのであればその分だけ労働時間も短くでき学業に専念できるので、学生の本分に沿うとも考えられる。推奨はしないけれど。)

なお、大学側ではセクシャルハラスメントの防止に取り組んでおり、その説明では「性的経験などについて個人的に中傷することなどは、特定の人に向けられた環境汚染行為である。」とある。ということは、この厳重注意は個人的どころか組織ぐるみのセクシャルハラスメントということになるだろう。学生の氏名は伏せてあるもののマスメディアを使ってまで中傷を広めている。大学側の「ハラスメント防止ガイドライン」によると第三者でも相談窓口にハラスメントの相談ができ、担当部署が被害者(2人の学生)の意向を確認してから問題解決にあたるとしている。私は報道を通してしか知らないので控えたが、詳しく事情を知る心ある人は、セクハラと職業差別ということで凸してみてはどうだろうか?

最後に。私個人は職業に貴賎があると考えており、ホモビデオ出演者には蔑視に近い感情がある。しかしながら、教育機関において公然と職業差別を行うことには反対したい。個人か組織かは問わず、それぞれの職業に対して同意はしなくても尊重はするべきだ。(ちなみに私の母校の中央大学では、性風俗関係への就業は「止めておいたほうがいいよ」という扱いだった。)

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